西オーストラリア州で車を買う。
素人の、素人による、素人のための。
以前免許証の取り方について書きましたが西オーストラリアの田舎に住むなら車を買うことをお勧めします。
というのもパースを出てしまうと交通機関がほんとに限られてしまうし移動するにしてもお出かけするにしても車がないと何かと不便です。
日本にいた時、私は自家用車を持ってなかったのでオーストラリアで初めて自分の車を買いました。そして、オーストラリアではびっくりするくらい中古車の販売が盛んです。車の知識ゼロのだった私が中古車を購入するまでの手続きの記録と気を付けることを素人の視点から書いていきます。
車を買うのに幾ら必要?
ホントに安いのは$100からあります。ただ、それだけ安いということは車に何かしら問題があるということも。ある程度信用し得るものを買うなら$2000程度は用意しておきましょう。
どこで車を買う?
中古車販売店やGumtree、Carsales.comで調べたり、スーパーやバックパッカーの掲示板に売りに出している人もいます。後は友達に聞いたりFaceBookのコミュニティですね。いろいろ試してみたけど個人的にはFaceBookを一番使っていました。「(町名or地域)+BUY&SELL 」とか「(町名or地域名)+Backpackers 」等で探すと自分の住んでいる近隣で車を売りに出している人を探せるしメッセンジャーで気軽に連絡できるしどんな人が売りに出しているかわかるのがよかったところですね。
どんな車が良い?
目的によって車のボディタイプが決まってくると思います。ファームや日々の仕事の通勤でしたらセダンで十分ですし車の中で寝泊まりするならステーションワゴンでしょうか?
もしもロードトリップ、特に西オーストラリア州の北西側行くなら四駆をおススメします。というのも舗装されている道路でさえボコボコしてるし長時間の時速100km越えの運転に耐えうるサイズです。メリットは舗装されてない道路を走る事もできますし大きい分人を集めてロードトリップもできます。車内をキャンパーバンのように改造する事も出来ますので旅の可能性が広がります。
デメリットは維持費がかかるところですね、でもお金に余裕があるなら是非買ってください。
車を見に行こう
気になる車を見つけたら連絡を取って実際に車を見に行きましょう。あまりかしこまらずカジュアルに「 is this available?」とか聞いてました。まだ販売中でしたらインスペクションの日程決めて実際に運転してください。必ず運転してくださいというのも写真だけだと綺麗に見えてもエンジンやブレーキ等見えないところに問題がある可能性もあるので実際に運転してエンジンの異音はないか、ブレーキは問題ないか確認しましょう、テストドライブも100km出せる道あるなら行って実際に走って確認する方が良いです。そして、なるべく一人で行かず車に詳しい人を連れて行きましょう。整備士さんがインスペクションについてきて車を見てくれるサービスもあるので、最寄りの自動車修理屋や身近に整備士の知り合い居るなら確認してみましょう。以下、インスぺ時に気を付けることをまとめています。
インスペ時に確認しておくこと
・車のレジストレーション(Registration)はいつまでか
通称Rego、レジとかレゴとか呼ばれてます。既に切れてる/期限が近いと更新料を払わなければなりません
・走行距離
10万キロ越えはざらにあります。理想は20万キロ以下ですがなければ20万キロ前半、30万キロ越えは止めときましょう。
・年式
あまり古すぎても壊れた時に部品がなかったりします。
・過去の修理歴と、点検を証明するもの
ディーラーの記録やメカニックに点検してもらった時の記録、修理した時のレシートや日付が分かるものなど。あるはずなのでしっかり見て、どこをいつ修理したのか、いつ点検に出したのか確認しておきましょう。
・鍵はあるか
スペアキーがあるか確認しましょう。
・クラクションはなるか
使う事少ないですがきちんと鳴るか確認しましょう。
・エアコン
エアコンの効かない車は夏は地獄です。
・窓、ワイパーの稼働
本当、たまに窓が開かない車あるんですよね。
・ラジオ、オーディオ機器周辺の確認
ラジオつかない車もあるんですよ。長距離の運転時は辛いですよね。
・ヘッドライト、ブレーキランプの点灯
つかないと話にならない。
・シートベルトの可動
これも同じです。ちゃんとカチッとしまるか確認しましょう。
・ブレーキの具合
ブレーキパッドがすり減ってないか、ちゃんとブレーキ効くのか確認しましょう。
・ハンドルの操作
安定性があるかカーブを曲がったりして確認しましょう。
・100km出した時の走行性
あまりにもガタガタ言ったりエンジンが悲鳴あげてたらヤバイです。
・タイヤのすり減り具合
溝の深さをみてみましょう。あまりにも溝が浅いとすぐに交換時期を迎えます。
・ホイール・アライメント
タイヤの整列具合の事です。微妙にタイヤの取り付け時に角度がついています。それがズレてしまうとハンドル真っ直ぐにしても真っ直ぐに走らなかったり、変なタイヤのすり減り方をします。
・エンジンオイルの色と量
自分で確認する事が出来ます。色がドス黒くなってないか、量が規定の量より少なすぎないか確認しましょう。
・クーラント(冷却水)の確認
基本的に綺麗な緑やピンクだったりします。水道水入れる人もいますが車に宜しくないので非常事態でない限り辞めときましょう。淀んだ色だと交換時期です。あとは液漏れないかの確認です。量が少ないと液漏れの可能性もあります。冷却水がないとエンジンが熱くなりすぎてオーバーヒートしてしまうからです。そうなると車は動かさなくなるのでしっかり確認しましょう。
・タイミングベルトを交換した時期
エンジンベルトと一緒に聞きましょう。だいたい10万キロ走るごとに交換します。これが壊れると車はもう走れなくなるので絶対確認してください。交換して5万キロ以下なら良いですが既に8、9万キロなら交換時期が近いです。運転時にエンジンルームから「キュルキュルキュル」と音がして、しばらく走ってもその音が聞こえる場合はタイミングベルトを一度確認した方がいいでしょう。ちなみに交換料金の相場はセダンだと$300-500くらいでしょう。私はSUBARUのForester使ってましたが車が大きい分$900しました。
・工具の有無
パンクした場合やバッテリーが上がった時など、ジャッキやケーブルは必須です。
・スペアタイヤの有無
ロードトリップ中はかなりの距離を走るので全くタイヤがパンクしないとは言い切れません。すぐにロードサービス呼べれば良いですが街を離れれば圏外なので運良く通りすぎる人に止まってもらって交換を手伝ってもらえたら良いですけど誰もいないところだと自分でやるしかないです。ロードトリップ行く前にYouTubeでタイヤの交換の動画何回も見ました、幸い、パンクすることはありませんでした。
・バッテリーの劣化がないか
バッテリーの状態も見ておきましょうエンジンかからないと困りますからね。確認方法はエンジン始動に時間がかかっていないか、バッテリーの中にある液体の色が濁ってないかですかね。寿命は2〜5年と使い方で左右されるのでエンジンのかかり方と液体の色を見たらわかりやすいかもですね。
※因みに他州で必須とされるロードワーシ、西オーストラリア州で必須ではありません。
あと、車の下も見ると良いそうですが私は見たところでさっぱりなのでどうしようもなかったです。多分マフラーとかタイヤに繋がる部品を見てたんだと思います。
疑問点があるなら納得するまで質問して、テストドライブもしっかりと作動を確認しましょう。
車を購入しよう
気に入った車が見つかれば車のオーナーに購入の意思を伝えましょう。そして、受け渡しの日や支払い方法など確認しましょう。
$1000超えるならTransferするのが楽ですね。自分の銀行アプリから簡単にできるのでその場で支払いが完了します。
一日のTransfer限度額を超えてしまう人は事前に設定を変更しておきましょう。
車の名義を変更しよう
車を受け取り、支払いを済ませたら車の名義を変更しなければなりません。
必要書類は売る側が揃える筈ですが、一応説明するとDepartment of Transportaにある、名義変更の紙(Notification of Change of ownership)を提出しなければなりません。
書き方は以下の画像の通りで、買う側は下半分のPurchaser Detailsを書き埋めます。上半分は売る時の記事で説明しようと思います。
番号順に
①Drivers license number
オーストラリアの免許証を持ってたら書きます。国際運転免許証は空白で出して大丈夫でした。
②Date of birth
自分の誕生日を日/月/年の順番で
③ Contact number
携帯番号
④ Family Name•Given Name
苗字・名前
⑤ Company name
社用車を買う方のみです。個人は空白。
⑥ Australian Company Number
⑤と同じ、基本空白。
⑦ Residental addressee
現在住んで居る場所の住所
⑧ Postal addressee
郵便物を届ける場合の住所。
⑨質問2つ
どちらともYESにチェックです。簡単に訳してみました、ニュアンス的には近いと思います。immobiliserが何のことか分からず調べたら盗難防止システムの事でした。
Is a factory ~
(この車両は政府が認めたイモビライザーがついて、正しく動作しますか?)
Will this vehicle ~(この車はWA内で所有しますか?的な)
⑩ Garaging addressee
車を駐車する場所です。基本的に自宅の住所でしょう。
11. Signature
最後に自分のサインとサインした日の日付を書きます。
この紙、二枚組になっており、
このように赤い紙が下に重なってます。買い手はこの赤の紙を2週間以内にDepartment of Transportに提出します。
その時に販売価格に応じた登録料を支払って名義変更は終了です。なのでちょっとズルイですけど実際は$2000で売ったけど紙には$1000と書く人もいるそうですね。
ロードサービスと保険に入ろう
車買って名義変えたからはい、おしまい?ではございません。車が動かなくなった時に助けてくれるサービス。日本でいうJAF的存在があるので加入しときましょう。西オーストラリア州ではRACと呼ばれています。
RAC Car Insurance, Roadside Assistance & Loans, Home Insurance & Security, Travel | RAC WA
これに入っておけば他州でも車のトラブルにあっても対応してもらえます。
Regoには自賠責保険(Compulsory Third Party)が含まれてますので対人に関してはカバーされてます。なので対物、その他をカバーする任意保険にも加入しましょう。Woolworth、Coles等のスーパー、ANZを始めとした銀行も自動車保険のプランを用意しています。
RACの自動車保険に加入していたのでこれを参考に保険の種類をざっくり説明します。
Third Party
一番安いやつです。内容的にはRegoの自賠責保険とあまり変わりがないので入るならもう一つランクが上の物にしましょう。
Third Party fire and theft
車の自損他損に加えて盗難・火災にも対応したものです。これに加えて盗難・火災時のレンタカー手配なども付いたものもあります。会社によって限度額が設けられたり、保障内容が少し変わるので色々見比べてみてください、最低でもこれに入っておけば大丈夫でしょう。
Comprehensive
対物賠償やら火災盗難とすべて組み合わさった保険です。フルカバーなので保険料は高くなりますがその分安心感は大きいです。レンタカー手配に加えてフロントガラスにひびが入った時の保証もついています。田舎だとたまに走行中の飛び石でガラスを傷つけることも珍しくないですしファームジョブで農場に行くときやロードトリップ中に動物とぶつかることもあるので安心を金で買うパターンの人はこれ一択でしょうね。
あと、車を誰かとシェアして使う場合、他人が運転しても保険が適用されるかどうかの確認、ANZで保険見積してもらった時は年間の走行距離がどれくらいになるかで保険料左右されると言われました。参考に私の場合、カナーボンからマーガレットリバーまで大移動、その後週5でファームジョブ&レストランの通勤に40kmの運転と結構な頻度で運転していたので1年であっという間に2万キロ走ってました。
オーストラリアは日本と同じ右ハンドル左走行なので運転はしやすいですがオーストラリアならではの注意事項もあるので運転前にルールを確認しておきましょう。
https://www.rsc.wa.gov.au/Your-Safety/People/Visitors-to-WA
日本語版↓
https://www.rsc.wa.gov.au/RSC/media/Documents/Resources/Publications/on-the-roadsJPN.pdf
それでは楽しい運転ライフを!